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外国人を雇用するには会社の規模が重要?小規模会社・派遣・フリーランスと就労ビザの注意点
(大阪府・神戸市・京都市での就労ビザ申請なら行政書士法人クローバー法務事務所へ)
はじめに
外国人を採用したい企業様から、よく次のようなご相談をいただきます。
「社員数が少ない会社でも就労ビザは取れますか」
「設立したばかりの会社でも外国人を雇用できますか」
「正社員ではなく、派遣社員や業務委託でも就労ビザは認められますか」
結論からいうと、会社の規模が小さいという理由だけで、就労ビザが不許可になるわけではありません。
従業員が数名の会社や、代表者一人で運営している会社であっても、外国人を雇用できる可能性はあります。
ただし、会社規模が小さい場合や、設立して間もない会社の場合は、入管審査で確認されるポイントが増える傾向があります。
就労ビザの審査では、会社の規模そのものよりも、次のような点が重要です:
会社の事業が安定しているか
今後も継続して事業を行えるか
外国人に担当させる業務が本当に存在するか
業務内容が在留資格に該当しているか
本人の学歴・職歴と業務内容に関連性があるか
日本人と同等以上の報酬が支払われるか
この記事では、外国人を雇用する際に会社規模がどのように審査に影響するのか、小規模会社・新設会社・派遣社員・フリーランスの場合の注意点について解説します。
外国人を雇用する会社は大企業でなければならないのか
外国人を雇用する会社は、必ずしも大企業である必要はありません。
中小企業、スタートアップ、設立間もない会社、従業員数が少ない会社であっても、就労ビザの許可を受けられる可能性があります。
たとえば、外国人を「技術・人文知識・国際業務」で雇用する場合、出入国在留管理庁の案内では、申請人の活動内容を明らかにする資料、学歴・職歴を証明する資料、登記事項証明書、事業内容を明らかにする資料などが提出資料として示されています。つまり、会社の実態や事業内容、外国人が行う業務内容を資料で説明することが求められます。
そのため、「会社が小さいから無理」と考える必要はありません。大切なのは、会社の規模ではなく、会社として外国人を雇用できるだけの事業実態・安定性・継続性があるかという点です。
入管審査で見られる「安定性」と「継続性」とは
就労ビザの審査では、外国人本人の要件だけでなく、受入企業側の状況も確認されます。特に重要なのが、会社の安定性と継続性です。
ここでいう安定性・継続性とは、簡単にいうと、会社が今後も事業を続け、外国人に給与を支払い続けられる見込みがあるかということです。たとえば、次のような点が確認されます:
会社が実際に事業を行っているか
売上や取引実績があるか
事業内容が明確か
外国人を雇用する必要性があるか
給与を継続して支払えるか
申請人に担当させる業務量が十分にあるか
決算内容に大きな問題がないか
新設会社の場合、事業計画に合理性があるか
すでに数期分の決算がある会社であれば、決算書や法定調書合計表などを通じて、会社の事業状況を説明することになります。
一方、設立したばかりの会社では、過去の実績が少ないため、事業計画書、取引予定、資金計画、営業資料などを使って、今後の事業見通しを説明することが重要になります。
会社規模が小さい場合に注意すべきポイント
小規模会社でも外国人を雇用することは可能ですが、大企業に比べると、審査で慎重に見られやすい部分があります。特に、次のような点には注意が必要です。
1. 外国人に任せる業務が本当にあるか
従業員数が少ない会社の場合、入管から見ると、外国人をフルタイムで雇用するだけの業務量があるのかが問題になることがあります。
たとえば、海外営業担当として採用する場合でも、実際に海外取引がほとんどない、外国語対応が必要な顧客がいない、営業計画が具体化していないという状態では、業務の必要性を説明しにくくなります。
そのため、次のような資料で業務の実態を示すことが大切です:
取引先一覧
取引実績
海外顧客とのメール
商品・サービス資料
営業計画
業務分担表
1週間または1か月の業務スケジュール
採用理由書
単に「人手が足りないため採用する」という説明では不十分です。外国人本人の専門性を活かす業務があり、その業務を継続して担当させる必要があることを説明する必要があります。
2. 会社の事業内容と職務内容が一致しているか
外国人に担当させる業務は、会社の事業内容と整合していなければなりません。
たとえば、会社の登記上の事業目的や実際の事業内容が飲食店経営であるにもかかわらず、外国人を「マーケティング担当」や「海外営業担当」として申請する場合、その業務が本当に必要なのかを具体的に説明する必要があります。
もちろん、飲食店であっても、海外展開、外国人向けプロモーション、EC販売、輸出入、外国語対応などの実態があれば、就労ビザに該当する業務として説明できる可能性はあります。
しかし、実態として店舗での接客、配膳、調理補助、レジ対応などが中心であれば、「技術・人文知識・国際業務」には該当しにくくなります。
在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、自然科学または人文科学の分野の知識を必要とする業務や、外国文化に基盤を有する思考・感受性を必要とする業務などを対象とする在留資格です。単純労働や現場作業を中心とする雇用とは区別して考える必要があります。
給与水準が適切か
就労ビザの申請では、外国人の報酬が日本人と同等額以上であることも重要です。
「技術・人文知識・国際業務」の基準では、日本人が同じ業務に従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが求められています。
小規模会社の場合、給与水準が低く設定されていると、雇用の安定性や職務の専門性について疑問を持たれることがあります。
そのため、雇用契約書には、給与額、勤務時間、休日、雇用期間、職務内容、就業場所、社会保険の加入状況、賞与や手当の有無などを明確に記載しておく必要があります。外国人だから安く雇用するという考え方は認められません。
新設会社で外国人を雇用する場合
設立したばかりの会社でも、外国人を雇用できる可能性はあります。
ただし、新設会社の場合は、過去の決算実績がない、取引実績が少ない、事業の継続性を判断する資料が限られているという特徴があります。
そのため、通常よりも会社の説明資料を丁寧に準備する必要があります。
たとえば、次のような資料が重要です:
事業計画書
収支計画
資金計画
取引予定先との契約書・見積書・メール
会社案内
ホームページ
商品・サービス資料
事務所の賃貸借契約書
組織図
採用予定者の業務内容説明書
新設会社の場合、「これから頑張ります」という抽象的な説明ではなく、どのような事業を、誰に対して、どのように提供し、どのように売上を立てるのかを具体的に示すことが重要です。
また、外国人を採用する理由についても、単なる人員補充ではなく、本人の学歴・職歴・語学力・専門知識をどのように事業に活かすのかを説明する必要があります。
赤字決算の会社でも外国人を雇用できるか
赤字決算だからといって、必ず就労ビザが不許可になるわけではありません。ただし、赤字が大きい場合や、債務超過に近い状態の場合は、会社の安定性・継続性について慎重に審査される可能性があります。
このような場合には、なぜ赤字になったのか、今後どのように改善するのかを説明することが重要です。
たとえば、次のような事情がある場合は、資料を用いて説明します:
一時的な設備投資による赤字
新規事業立ち上げに伴う初期費用
広告宣伝費の増加
事業拡大に向けた先行投資
すでに受注済みの案件がある
翌期以降に売上増加が見込まれる
資金調達が完了している
赤字の会社では、決算書だけでなく、事業計画書、資金繰り表、受注資料、取引先との契約書などを用意し、今後も継続して雇用できることを説明することが大切です。
会社規模よりも重要なのは「職務内容」と「本人の経歴」
外国人雇用の就労ビザ申請では、会社の安定性・継続性も大切ですが、それ以上に重要なのが、外国人本人が行う業務内容と、本人の学歴・職歴との関連性です。
たとえ会社が上場企業や大企業であっても、担当業務が在留資格に該当しなければ、就労ビザは認められません。
反対に、小規模会社であっても、次の条件を満たしていれば、許可の可能性はあります:
業務内容が専門的である
本人の学歴・職歴と業務内容に関連性がある
会社の事業内容と業務内容に整合性がある
業務量が十分にある
給与水準が適切である
会社の継続性を説明できる
たとえば、情報工学を学んだ外国人をITエンジニアとして採用する場合、会社が小規模であっても、開発案件や業務量が明確であれば申請しやすくなります。
一方で、経営学を学んだ外国人を飲食店のホールスタッフとして採用する場合、会社規模に関係なく、「技術・人文知識・国際業務」には該当しにくくなります。
派遣社員でも就労ビザは取得できるか
外国人を派遣社員として就労させる場合でも、就労ビザの取得が認められることがあります。
ただし、派遣形態の場合は、派遣元だけでなく、派遣先で実際に行う業務内容が在留資格に該当しているかが重要です。
出入国在留管理庁は、「技術・人文知識・国際業務」をもって派遣形態で就労する場合の注意点や提出書類を公表しており、派遣形態の場合には派遣労働に関する誓約書などが求められる場合があります。
派遣社員として申請する場合は、次の点を確認する必要があります:
派遣元との雇用契約があるか
派遣先での業務内容が明確か
派遣先で行う業務が在留資格に該当するか
派遣期間が短すぎないか
派遣元の事業の安定性・継続性があるか
派遣先で単純作業に従事しないか
派遣元と派遣先の役割が明確か
給与水準が日本人と同等以上か
特に注意すべきなのは、派遣先での実際の業務です。
たとえば、在留資格上はシステムエンジニアとして申請しているにもかかわらず、派遣先では倉庫作業、製造ライン作業、店舗接客などを行っている場合、在留資格に該当しない活動となるおそれがあります。
出入国在留管理庁のQ&Aでも、派遣先において「技術・人文知識・国際業務」の活動内容に該当しない業務に従事させた場合、派遣元・派遣先の双方について不法就労助長罪に該当し得る旨が示されています。
そのため、派遣形態で外国人を受け入れる場合は、派遣元だけでなく派遣先も、在留資格で認められる業務範囲を正しく理解しておく必要があります。
フリーランス・個人事業主でも就労ビザは取れるか
外国人が会社に雇用されるのではなく、フリーランスや個人事業主として働く場合でも、活動内容によっては「技術・人文知識・国際業務」に該当する可能性があります。
たとえば、次のような業務です:
ITエンジニア
Webデザイナー
グラフィックデザイナー
翻訳者
通訳者
海外取引業務
マーケティング業務
コンサルティング業務
ただし、フリーランスの場合は、会社員として雇用される場合よりも、安定性・継続性の説明が難しくなる傾向があります。
会社員であれば、雇用契約書により勤務先、給与、業務内容、雇用期間を説明できます。
一方、フリーランスの場合は、業務委託契約、発注書、請求書、取引実績、収入見込みなどを使って、継続的に活動できることを説明する必要があります。
特に重要なのは、次の点です:
継続的な契約があるか
収入が安定しているか
複数の取引先があるか
業務内容が在留資格に該当しているか
本人の学歴・職歴と業務内容に関連性があるか
日本で生活できるだけの収入が見込めるか
契約内容が具体的に定められているか
なお、在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、日本の公私の機関との契約に基づく活動が前提とされています。フリーランスの場合も、単に「自由に仕事をする」という説明ではなく、具体的な契約関係や業務内容を示すことが重要です。
フリーランスから「経営・管理」への変更が必要になる場合
フリーランスとして活動している外国人でも、事業規模が大きくなってくると、「技術・人文知識・国際業務」ではなく、「経営・管理」への変更を検討すべき場合があります。
たとえば、次のようなケースです:
法人を設立して事業を運営している
従業員を雇用している
事務所を借りて本格的に事業を行っている
自分自身が業務を行うだけでなく、事業全体を管理している
取引規模が拡大し、経営者としての活動が中心になっている
「技術・人文知識・国際業務」は、専門的な知識や技術を使って業務に従事するための在留資格です。
一方、「経営・管理」は、会社や事業の経営・管理活動を行うための在留資格です。
そのため、本人の活動実態が「専門職として業務を行う」段階を超えて、「事業を経営する」段階になっている場合は、在留資格の見直しが必要になることがあります。
雇用形態ごとの注意点
外国人を採用する場合、雇用形態によって確認すべきポイントが異なります。
正社員の場合
正社員として雇用する場合は、比較的説明しやすい形態です。
ただし、職務内容、給与、雇用期間、勤務場所、業務量などを明確にする必要があります。
特に新卒採用の場合は、専攻内容と担当予定業務の関連性を丁寧に説明することが重要です。
契約社員の場合
契約社員でも就労ビザの取得は可能です。
ただし、契約期間が極端に短い場合や、更新可能性が不明確な場合は、継続性について疑問を持たれることがあります。
契約社員として申請する場合は、契約期間、更新の有無、担当業務、給与水準を明確にしておく必要があります。
派遣社員の場合
派遣社員の場合は、派遣元との雇用契約だけでなく、派遣先での業務内容が重要です。
派遣先で在留資格に該当しない業務に従事させると、派遣元・派遣先の双方にリスクが生じる可能性があります。
そのため、派遣元・派遣先・外国人本人の三者で、業務内容を正確に共有しておくことが必要です。
業務委託・フリーランスの場合
業務委託やフリーランスの場合は、雇用契約ではなく、業務委託契約などをもとに活動内容を説明します。
継続的な契約、十分な収入、具体的な業務内容を資料で示すことが重要です。
契約書の内容が曖昧な場合や、単発案件ばかりの場合は、安定性・継続性の説明が難しくなることがあります。
まとめ
外国人を雇用する際、会社の規模は審査で確認される要素の一つですが、会社が小さいという理由だけで就労ビザが取得できないわけではありません。
従業員数が少ない会社、設立したばかりの会社、赤字決算の会社であっても、事業の安定性・継続性、業務内容、本人の学歴・職歴との関連性を適切に説明できれば、許可の可能性はあります。
ただし、会社規模が小さい場合や新設会社の場合は、事業実態や業務量について、より丁寧な資料準備が必要になります。
また、派遣社員やフリーランスであっても、活動内容が在留資格に該当し、契約内容や収入の安定性を説明できれば、就労ビザの取得を検討できます。
行政書士法人クローバー法務事務所
代表行政書士
大山悠太
【経歴】
2016年4月:同志社大学法学部法律学科卒業後、新卒で不動産デベロッパーへ入社。入社後はマンション売買営業、人事部で新卒採用業務に従事。
2017年11月:行政書士試験合格
2019年5月:退職後、リンクス綜合法務行政書士オフィス開業
2023年1月:行政書士法人クローバー法務事務所へ法人化
【保有資格】
TOEIC745
宅地建物取引士
行政書士(申請取次)
ビジネス実務法務検定2級
【日本行政書士連合会登録番号】
第19261116号
外国人VISA(在留資格)、外国人雇用等就労・経営管理・永住・結婚ビザ、帰化申請
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【コメント】
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永住申請2025年12月13日付で許可のご依頼者のお声
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