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家族滞在ビザは、一定の在留資格を持つ外国人の扶養を受ける配偶者または子どもが、日本で生活するための在留資格です。
そのため、家族滞在ビザでは、扶養者である配偶者または親と一緒に生活し、扶養を受けていることが重要になります。別居しているからといって、直ちに在留資格が取り消されたり、必ず更新が不許可になったりするわけではありません。
しかし、別居の理由、期間、生活費の負担、連絡状況、今後の同居予定などを説明できない場合は、更新申請や変更申請で問題になる可能性があります。特に、長期間の別居や、実質的に夫婦関係・親子関係の実態がないと見られる場合は、家族滞在ビザの趣旨に合わないと判断されることがあります。
この記事では、家族滞在ビザで別居した場合の在留資格への影響、更新時の注意点、必要になりやすい資料、別居が長期化する場合の対応について解説します。
家族滞在ビザとは、一定の在留資格で日本に在留している外国人の扶養を受ける配偶者または子どもが、日本で日常生活を送るための在留資格です。
たとえば、次のような方の家族が対象になります。
技術・人文知識・国際業務で働く外国人の配偶者・子ども
経営・管理で在留する外国人の配偶者・子ども
企業内転勤で在留する外国人の配偶者・子ども
教育、研究、技能などで在留する外国人の配偶者・子ども
留学で在留する外国人の配偶者・子ども
家族滞在ビザは、本人が日本で独立して働くための在留資格ではありません。
扶養者の収入や生活基盤を前提として、日本で家族として生活するための在留資格です。
家族滞在ビザでは、扶養者と一緒に生活し、扶養を受けていることが重要です。
配偶者であれば、夫婦として同居し、生活費を共有していることが自然です。
子どもであれば、親と同居し、親から監護・養育を受けていることが前提になります。
そのため、在留期間更新許可申請の際には、住民票、賃貸借契約書、扶養者の収入資料、同居実態などを確認されることがあります。
住民票上の住所が異なる場合や、長期間別居している場合は、なぜ別居しているのかを説明する必要があります。
家族滞在ビザで別居している場合でも、すぐに不許可になるとは限りません。
たとえば、次のような事情で一時的に別居することはあり得ます。
出産のために一時的に実家へ戻っている
病気や入院のため一時的に別の場所で療養している
扶養者が短期間の出張をしている
子どもの学校や受験の都合で一時的に別居している
住居の契約更新や引っ越し準備の関係で一時的に住所が分かれている
親族の介護や看病で一時的に離れている
このような場合は、別居の理由、期間、今後の同居予定を説明できれば、直ちに大きな問題にならないこともあります。ただし、説明が不十分な場合や、別居期間が長期化している場合は注意が必要です。
別居が長期間続いている場合や、今後も同居する予定がない場合は、家族滞在ビザの趣旨に合わないと判断される可能性があります。たとえば、次のようなケースです。
夫婦が長期間別々に暮らしている
連絡をほとんど取っていない
生活費の援助がない
扶養者と申請者の生活が完全に分かれている
実質的に離婚状態である
住民票だけ同じで、実際には同居していない
家族滞在の方が別住所で長時間働いて生活している
このような場合、入管から「本当に扶養関係があるのか」「家族としての生活実態があるのか」「家族滞在ビザの目的に合っているのか」と疑問を持たれる可能性があります。
家族滞在ビザでは、扶養者から生活費の援助を受けて生活していることが重要です。同居していれば、家賃、食費、光熱費などを一緒に負担していることを説明しやすいです。
しかし、別居している場合は、誰が生活費を支払っているのか、扶養者が本当に生活を支えているのかが分かりにくくなります。
そのため、別居している場合は、仕送り記録、生活費の送金履歴、家賃負担の資料などを準備することが重要です。
家族関係の実態を疑われることがある
配偶者の場合、長期間別居していると、夫婦としての実態があるのかを確認されることがあります。
特に、結婚後すぐに別居している場合や、同居期間が短い場合、連絡や生活費のやり取りが少ない場合は、偽装結婚や形式的な婚姻を疑われる可能性があります。
子どもの場合でも、親と長期間別居し、親から生活費や監護を受けていない場合は、家族滞在ビザの趣旨に合わないと見られることがあります。
在留資格には、それぞれ認められた活動内容があります。
出入国在留管理庁は、在留資格「家族滞在」について、一定の在留資格で在留する外国人の扶養を受ける配偶者または子として行う日常的な活動と案内しています。
そのため、扶養を受ける家族としての日常的な活動をしていない状態が長く続くと、在留資格に合った活動を行っていないと判断される可能性があります。
別居しているだけで直ちに取消しになるわけではありませんが、家族滞在としての活動実態がない状態が続く場合は注意が必要です。
家族滞在ビザの更新申請では、住民票を提出することがあります。
住民票上で扶養者と同じ住所になっているか、同一世帯になっているかは、同居実態を確認する一つの資料になります。
ただし、住民票が同じでも、実際に同居していなければ問題になる可能性があります。
反対に、住民票が別でも、一時的な理由があり、扶養関係や家族関係が継続していることを説明できれば、事情として考慮されることもあります。
重要なのは、住民票の形式だけではなく、実際の生活実態です。
別居している場合は、なぜ別居しているのかを説明する必要があります。理由書では、次の点を整理するとよいでしょう。
いつから別居しているか
なぜ別居することになったか
別居は一時的か、長期的か
いつ同居を再開する予定か
別居中の生活費は誰が負担しているか
夫婦・親子の連絡は続いているか
住民票や賃貸契約はどうなっているか
理由が曖昧な場合や、今後も同居予定がない場合は、審査で不利になる可能性があります。
別居中でも扶養関係が続いていることを示すためには、生活費の負担状況が重要です。たとえば、次のような資料が考えられます。
銀行振込の記録
送金明細
通帳の写し
家賃の支払い記録
光熱費の支払い記録
生活費を渡していることが分かる資料
扶養者名義の契約書
扶養者が生活費を支えていない場合、家族滞在ビザの前提である扶養関係が疑われる可能性があります。
配偶者と別居している場合は、夫婦関係が継続していることを示す資料も重要になることがあります。たとえば、次のような資料です。
通話履歴
メッセージ履歴
写真
訪問記録
交通費の領収書
子どもの学校行事への参加記録
夫婦・親子での生活予定を示す資料
長期別居の場合は、単に「夫婦関係は続いています」と書くだけでは不十分なことがあります。客観的な資料を準備しておくと安心です。
扶養者の収入・納税状況
別居しているかどうかにかかわらず、家族滞在ビザでは扶養者の収入が重要です。
扶養者の収入が不安定で、生活費の支援もできていない場合は、家族滞在ビザの更新が難しくなる可能性があります。また、扶養者の住民税や社会保険料に未納がある場合も注意が必要です。
家族滞在ビザで別居したからといって、それだけで直ちに在留資格が取り消されるわけではありません。
出産、入院、介護、出張、転居準備など、やむを得ない事情で一時的に別居することはあります。
そのような場合は、事情を説明し、扶養関係や家族関係が続いていることを資料で示すことが大切です。
家族滞在の実態がない場合はリスクがある
一方で、次のような状態が続く場合は注意が必要です。
正当な理由なく長期間同居していない
扶養者から生活費を受けていない
夫婦関係が実質的に破綻している
親子としての監護・養育がない
家族滞在の方が独立して働いて生活している
在留資格の目的と異なる活動をしている
このような場合、在留期間更新が不許可になる可能性があります。また、在留資格に応じた活動を継続して行っていないと判断される場合は、在留資格取消しの問題が生じる可能性もあります。
別居が長期化する場合は、理由書を作成して事情を整理しましょう。理由書では、感情的な説明だけでなく、事実関係を時系列で整理することが重要です。
たとえば、次のような内容です。
別居開始日
別居の理由
別居先住所
別居期間の見込み
同居再開予定
生活費の負担方法
連絡状況
家族関係が継続している事情
今後の生活計画
客観的な資料を準備する
理由書だけではなく、資料で裏付けることが大切です。別居理由に応じて、次のような資料を準備します。
客観的な資料があることで、入管に事情を理解してもらいやすくなります。
出産・入院・通院に関する資料
介護に関する資料
出張命令書
在職証明書
学校関係資料
住民票
賃貸借契約書
送金記録
通話・メッセージ履歴
同居再開予定の住居資料
長期間別居しているにもかかわらず、理由が曖昧な場合は不許可リスクが高くなります。
扶養関係がない
別居中に生活費の支援がなく、それぞれが独立して生活している場合は、扶養関係が疑われます。
家族滞在ビザでは、扶養を受けることが重要です。
生活費の送金記録や家計負担の資料を準備できるか確認しましょう。
住民票と実態が違う
住民票上は同居しているのに、実際には長期間別居している場合は注意が必要です。
申請書類の内容と生活実態が違うと、申請の信用性に影響する可能性があります。
事実と異なる申請は避け、必要に応じて正直に事情を説明しましょう。
家族滞在ビザの方が、資格外活動許可の範囲を超えて長時間働いている場合や、自分の収入で独立して生活している場合は、家族滞在ビザの趣旨に合わないと見られることがあります。
家族滞在ビザで働けるのは、資格外活動許可を受けた場合の一定範囲に限られます。
家族滞在の在留資格に係る資格外活動許可について、出入国在留管理庁は、1週について28時間以内の範囲などを案内しています。
離婚や別居を隠している
離婚している、実質的に婚姻関係が破綻している、長期間別居しているにもかかわらず、その事実を隠して更新申請をすることは非常に危険です。
虚偽申請と判断されると、不許可だけでなく、今後の在留申請にも悪影響を与える可能性があります。
家族滞在ビザは、一定の在留資格を持つ外国人の扶養を受ける配偶者または子どもが、日本で生活するための在留資格です。
そのため、扶養者と同居し、扶養を受けながら生活していることが重要になります。
別居しているからといって、直ちに在留資格が取り消されたり、必ず更新が不許可になったりするわけではありません。
出産、入院、介護、短期出張、住居の事情など、やむを得ない一時的な別居であれば、理由と期間、扶養関係、今後の同居予定を説明することで理解される場合があります。
一方で、長期間別居している、生活費の援助がない、連絡を取っていない、実質的に離婚状態である、家族滞在の方が独立して働いて生活しているといった場合は、家族滞在ビザの趣旨に合わないと判断される可能性があります。
別居中に更新申請をする場合は、理由書、仕送り記録、通話・メッセージ履歴、住居資料、同居再開予定などを整理しておくことが大切です。
別居が長期化する場合や、離婚・扶養者の帰国が関係する場合は、家族滞在ビザの更新だけでなく、就労ビザ、留学ビザ、定住者、特定活動など、別の在留資格への変更も早めに検討しましょう。
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